元外資コンサルが教える新卒が知っておくべき読書ポートフォリオの考え方とは
こんにちは、新卒2年目のデータサイエンティストのクールベです。
本日は、元外資コンサルの三谷宏治さんの著書の戦略読書という本について解説します。
本記事でのポートフォリオとは
ポートフォリオという言葉は次の3つの分野で使われています。
- 教育
- クリエイティブ
- 金融
本記事では、3つ目の金融業界で使われているポートフォリオをさします。 金融業界でのポートフォリオとは、資産を現金・預金・株式・債券・不動産などの金融資産に振り分けるそれぞれの割合のことをいいます。
現代ポートフォリオ理論によれば、幅広い資産に分散させて投資を行うことで、単一の資産に投資するよりもリスクが小さく、安定した収益が得られるそうです。
これは、直感的にも納得しやすいのではないでしょうか。例えば、銀行株だけを買うだけではなく、通信や商社の株を買うことで、銀行が不景気になっても、損失を抑えることができます。
本書では、このポートフォリオの考え方を読書に応用しています。
幅広く読書を行うことによって、一部の分野の本だけ(例えばビジネス書)を読んで、人的価値の成長を大きく損なうリスクを減らし リターンを安定させることができるかもしれません。
読書ポートフォリオとは
上の図が本書で提案している、読書ポートフォリオです。 本を次の4つの種類に分けて、それぞれ読んでいくことを提案しています。
- ビジネス基礎
- ビジネス応用
- 非ビジネス基礎
- 非ビジネス新奇
では、それぞれ見て行きましょう!
ビジネス基礎
自身の職種で必要となる知識の基礎となる本です。本書では1年目はこれに全ての時間を費やしてもいいと書いていました。 大学で読むような専門書や長い期間売れ続けているビジネス書など。
著者は新卒でコンサルティング会社に勤めていたので、経済学や会計、マーケティング、コンサルティング、マネジメントの本を挙げていました。 他にも、ビジネスフレームワークやOffice製品の使いこなしの本なども当てはまるかもしれませんね。
私の場合で考えると私は、データサイエンティストなので、統計学、機械学習、プログラミングの本や基礎論文などが挙げられるとおもいます。
もし、あなたの会社が自身の職種の知識を深めるような環境を提供していないのなら、同期に差をつけるチャンスかもしれません。
ビジネス応用
ビジネス基礎の応用本です。基礎がわかっているので、実際の事例をみて理解できることも増えているはずです。 最近は主要テーマごとに、「全史」ものが出版されているので、基礎の確認と同時に紹介されている書籍(論文)やそこでの応用本を読んでも いいとのことです。
私の場合でいえば、統計学や機械学習を活用した事例の本や論文、応用本(株価予測)などがあるかもしれません。
非ビジネス基礎
社会人で本は読んでいると言いつつも上の2つの自身が関わっているものばかり読んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。 離れた分野の学びを欠かしてはいけないと著者は言います。
「関わっているビジネス以外の本」と言っても広大すぎて悩む方もいるかもしれません。そういう方には、 「SF」、「歴史」、「科学」、「プロフェッショナル」をすすめていました。自然やヒトの本質を描く作品は大きく視野を広げる効果があるからです。 他にも、自分が触れたことのない学術分野(言語学、考古学、国際経済学、政策科学、科学哲学、行政学)などにも触れてみてもいいかもしれないと書かれていました。
でも、実際なんの役に立つのかという疑問もあると思います。 著者は、偉いヒトと話すときに話のネタに困らなかった、視野が広がる、周りの人と同じようなアイデアにならないと言われていますが
私は、様々な本を読んでいると、例え話が面白くなるという効用があると思います。
例えば、統計学には、ビジネス用語でもよく使われている「因果関係」という言葉があります。
「因果関係」を説明するときに、もし仏教の入門書でも読んでいれば、 「因果」というのは仏教の祖である「仏陀」が作った言葉ということを知っています。
「仏陀」が「輪廻」を逃れるためには、輪廻に到るまでの17の道筋を辿るまでの元を断てばいい ということで生まれたのが「因果」という言葉なんです。
よく「因果関係」と「相関関係」は似て非なるものでよく勘違いされますが、2500年もの大昔に理解していたなんて 「仏陀」はさすがですね、と言ったようなことが言えるわけですね。
面白いかはさておき、、、知識が点の集まりではなく線で結ばれるとき、自分独自の物の見方ができるのではないでしょうか。
非ビジネス新奇
これは、あなたが普段全く読まないような本、例えば本屋で目についた本などです。
恋愛小説や宗教や心理学の本などもいいかもしれません。
最後に
今日は、読書を4つの分野に分けて行う方法について説明しました。
普段同じような本ばかり読んでいるなと感じた人も多いのではないでしょうか。
本書では、キャリアごとにどんな割合で読んでいけばいいのか、著者はどんな本を読んできたのか などが克明に記載してあります。
よかったら、自分の読書ポートフォリオを見直して見てくださいね!
それでは、よい読書生活を!